教育

学校は〇〇に支配されている

投稿日:2017年12月1日 更新日:



15年小学校教員をやってきて、
ずっと学校という場所に違和感を感じてきました。

子どもたちと授業をしているときは楽しいのですが、
それ以外の部分で何か窮屈な思いをしていました。

まわりの人に支えられながら、
そして、まわりの人とぶつかりながら、
15年教員をやってきて、
「そうか、学校はこれに支配されているのだ。」
と気づきました。

それは、

「空気」
です。

一昔前「KY(空気読めない)」という言葉が流行りましたが、
その「空気」です。

学校は空気に支配されています。

教師一年目。
一日5回は同僚の先生から叱られていました。
「何やってんだ。」
「そんなことしたらダメだ。」

私には何がダメなのかわかりませんでした。
単純に私が世間知らずなだけ
という側面もあったでしょうが、
それにしても理由が分からないものが多かったのです。

いわゆる「暗黙のルール」といったものです。
職員会議で決まったルールは
一所懸命守っていたつもりなのですが、

「それ、職員会議で言ってないじゃん。」
というようなことをたくさん叱られました。

あるとき、

「それ、職員会議で決まってましたっけ?」
と聞くと、
「そんなの常識でしょう。」
と言われました。
何のことだか忘れてしまったのですが、
「常識だ。」と言われても
私にはどうしても「常識」」には思えなかったのです。

あくまで暗黙のルールです。
明文化されていないルールです。

その結果、私は学校のルールよりも
まわりの先生の意見を気にするようになりました。

子どもたちに、
「先生、○○してもいいですか。」
と聞かれても即答できません。
「う~ん。
(先生はいいと思うし、)
(学校のルールではやっちゃダメとは書いてないけど、)
ちょっと他の先生に聞いてみるね。」
という感じです。

何年か教職を続けるうちに、
その空気を作っている人が分かるようになりました。

職員室の中でのキーパーソンです。
それは、いつも校長先生というわけではありません。
教諭の中でもまわりから一目置かれている人が
そのキーパーソンになっていることもありました。

職員会議での話しぶりから、
そのキーパーソンがどんな意向を持っているのかを
まわりの職員が感じ取ります。
まさに、空気を読んで動くのです。

まだ若かった私にはその空気を読むことができず、
あっちこっちで、衝突していたのです。

論理的に正しいことでも、
その空気には勝てません。

例えば、
「昼休みに練習させましょう。」
という意見が出されたとき、
ある学校での空気が、
「職員の休み時間を確保すべきだ。」
という空気ならば、その意見は通りませんが、
「子どものためにがんばろう。」
という空気ならば、すんなりと通ってしまいます。

論理的には職員の昼休みは確保すべき。
が正解なのですが、
空気の方がはるかに強い力を持っています。

10年以上やっていると、その空気を作るキーパーソンに
あらかじめ話を通しておき、
(悪い言葉で言えば「取り入って」)
自分のやりたいことを少しずつ通していく技が
できるようになってきました。

そんな先生たちが指導している子どもたちは、
どのように育っていくと思いますか。

若いころの私がやっていたように、
先生の顔色をうかがい、
先生の喜ぶことをやる。
そんな空気読む子どもたち、
空気ばかり読んでいる子どもたちが
育っているように思います。

それは、私たちがやりたい教育とは、
かけ離れた教育であるはずです。

学習指導要領の道徳の領域には
次のような言葉があります。

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「正しいと判断したことは、勇気をもって行う。」

この「勇気」が「空気」にからめとられないように
しっかり勇気を育てていくことが大切だと思います。

そして、そのために教員自身が「勇気」を持ち、
行動にうつせるようにならないといけません。

空気に支配されている学校から、
勇気あふれる学校になってほしいと思います。



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