文化

流行語大賞は・・・?

投稿日:2017年12月2日 更新日:

いつもは流行語大賞なんてあまり気にしていないのですが、
今年の流行語大賞を聞いて、
ちょっと日本の社会の在り方について考えてみました。

私が気になった流行語大賞は、

「忖度(そんたく)」

http://singo.jiyu.co.jp/

森友学園元理事長の籠池泰典氏の発言が
きっかけだということですが、
私は森友問題に対してどうこう言おうという気はないのです。

籠池氏が、あの場面で「忖度」という言葉を持ち出した、
その背景となる日本の文化に対して一言いいたいのです。

そもそも、忖度とは
「他人の気持ちを推し量ること」
これ自体は別に問題でも何でもありません。

むしろ、よい言葉だととらえられます。
「共感」「理解」「思いやり」「同情」
などと似た言葉で、「忖度」ができる人は、
人間力のある人だということもできるでしょう。

しかし、忖度をする間柄が問題となるのです。

権力のある人が、忖度をするのであればよいことですが、
権力を行使される側、社会的地位の低い人が、
権力を背景に忖度を強いられることが問題なのです。

以前のブログで
学校は空気に支配されている
という記事を書きましたが、
まさに、忖度は明文化されていないルールなのです、

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新任で希望を胸に学校文化に飛び込んだ
青年教師 河村大輔にとって、
忖度が飛び交う職員室は、わけのわからない場所でした。

どこまでがルールでどこからが自由なのかという境目が、
極めてあいまいな世界だったのです。
そんな忖度が飛び交う職員室という社会は、
教室にも持ち込まれます。

先生の考えを忖度できる子どもがいい子で、
忖度できない子どもは悪い子なのです。

例えば、自閉症スペクトラム障害の子どもたちとって、
「人の気持ちを考えなさい」という指導は、
全くの無意味です。

先生が、
「まっすぐ家に帰りなさい。」
というと、
「先生、まっすぐでは家に帰れません。」
と言います。
理解のない先生は
「ふざけるな。」
と言ってしまうのですが、
本人は大まじめなのです。
先生の言葉の内容と文脈から、相手が何を言おうとしているのかを
推し量るのが苦手なのが自閉症スペクトラム障害なのです。

忖度が教育文化の根底にある学校は、
自閉症スペクトラム障害をはじめとした発達障害の子どもたちは
とても生きにくい場所なのです。

日本は、古来より「言挙げせぬ国」であり、
多くを語らず、推し量ることが美徳とされてきました。

しかし、それがもとで苦しい思いをする人がいるとなれば、
改善するのが学校の役目ではないでしょうか。

流行語大賞は良くも悪くも
わたしたちの社会の様子
物事の考え方を、
メタ認知させてくれるものだなと思いました。

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