コーチング 教育

未来を創りたい子ども、過去に縛られる大人

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昨日、教員のサークルでコーチングの理論についてレクチャーしました。

苫米地さんの本「コンフォートゾーンの作り方」に
とてもわかりやすく解説されているので
その本をベースにして少しお話をしました。

その中で、次のような問いをしました。

A「時間は過去から未来へ流れている。」
B「時間は未来から過去へ流れている。」

これは結局はどちらが正解というわけではないのですが、
一人ひとりが時間についてどのような感覚を持っているかを
メタ認知してもらうための質問です。

あなたはA、Bどちらの感覚を持っていますか。

その場にいた人のほとんどはAだと答えました。
おそらく世の中の人の多くが、Aの時間感覚、
つまり、
「時間は過去から未来へ流れている」
と考えていると思います。

私自身もコーチングに出会うまではそう考えていました。

世の中の人の多く、その中には教師も含まれます。
教師が「時間は過去から未来へ流れている」という感覚を持っていると、
そのことが教育活動にも影響してくるのです。

「子どもたち一人ひとりが、未来にどうなるかは、
 過去にどのようなことをやってきたかに規定される。」

という考え方です。

例えば、
A君は、これまでに嘘ばかりついている。
きっと、これからも嘘をつき続けるだろう。

B君は、これまでに算数の成績がとても悪い。
きっと、次のテストの成績も悪いだろう。

C君は、忘れ物が多くて責任感が感じられない。
きっと、これからも重要な役割を任せられないだろう。

過去から未来へ流れていくという感覚を持っていると、
過去の延長線上に未来があると考えるのです。

過去にこうだったから、未来もこうだろう。

ここまで書いていて、「似たようなこと書いた気がするな。」
と思って調べてみると、2017年9月17日の記事にありました。

私が以前勤務した学校のA君のことを思い出したのです。
その部分だけ抜粋します。

・・・・・・・・・・・・・・・
以前勤務した学校で、児童会長を決める選挙がありました。
私のクラスの支援を要する児童A君も立候補しました。
勉強が苦手で、よく忘れ物をする子でした。
しかし、既定の原稿用紙3枚の演説原稿を自分自信で書き、
全校児童の前で堂々と話しました。
そして、児童会長に選ばれたのです。

しかし、職員会議でその選挙の差し戻しが提案されました。
A君の過去の行動を見て「児童会長にふさわしくない」という教師がいたのです。
正当な手続きを経たA君の当選を、密室で握りつぶそうとしたのです。
あろうことか、校長もその意見に賛同していました。

私は断固反対しました。
こんな間違ったことがまかり通る学校に、まともな教育はできないと思ったのです。
A君にとって、児童会長になることは成長のチャンスなのです。
過去は関係ありません。
未来に何を選択するかが重要なのです。
A君は児童会長としてがんばる未来を選択したのです。

私の猛烈な反対で、何とか差し戻しは回避しました。
A君は晴れて児童会長となり、一生懸命にその役を果たしました。
「ふさわしくない」と言った教師の懸念は全く杞憂に終わりました。
・・・・・・・・・・・・・・・・



こんなことは、学校現場ではよくある話のようです。

人間の能力の評価は
「これまで何をして来たか?」
ではなくて、
「これから何をしようとしているか。」
にあると思います。

そして、子どもたちは確実に未来を見ています。
子どもたちが「〜したい。」と言ったときには、
それをしたときの明るい未来を見ています。

こうなったら嬉しいな。
こうしたら楽しいだろうな。

そして、その未来に向かって一直線に進んでいくのです。

そんな子どもたちと関わる大人にお願いしたいのは、
過去の評価から、その子の未来を規定しないでほしいと言うことです。
「君は、今までこうだったから、きっとできないよ。」
ではなく、
「うん。君ならできるよ。」
と言ってほしいのです。

その上で、どうやったらできるかを
大人の知識や経験を生かして教えてあげてほしいのです。

時間は未来から過去へ流れている。

1時間後の未来は確実に存在していて、
1時間経ったら、その未来が現在になる。
現在は1時間経ったら、過去になる。

考え方をひっくり返すだけなので、
さほど難しいことではないと思います。

そして、私たちは未来を選択できるのです。

1時間後にカレーを食べたいと思ったら、
カレーを食べられるように行動するし、
1時間後にうどんを食べたいと思ったら、
うどんを食べられるように行動するのです。

未来を選択し、そのように行動する。

今、この瞬間に未来を選択しさえすれば、
この瞬間から、過去とは全く関係のない、
未来を創り出すことができます。



-コーチング, 教育

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