コーチング 教育

「want to」で適材適所

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昨日は、地域の林業研究会とのタイアップで、
しいたけのコマうち体験を行いました。

先日山から採ってきたしいたけの原木に
ドリルで穴を開け、「種コマ」と呼ばれる
菌糸のついた木片を打ち込んでいきます。

3年生の子どもたちは、日頃見慣れない道具に興味津々です。

6つの班に分かれて、それぞれに林業研究会のおじさんがついてくれました。
そのおじさんたちの指導で子どもたちが作業を進めていきます。

担任の私の仕事は、写真を撮るぐらいです。

写真を撮りながら子どもたちの様子を見ていると、
自然と役割分担ができてきているのです。

ドリルで穴を開けるのは俺たちがやるから、
木づちで種コマを打ち込むのは女の子でやってね。

といった具合です。

教師が指導していたならば、
「全員に両方の作業を体験してもらいたい。」
という思いから、教師の方で役割分担を決めて、
順番に全ての作業ができるようにしていたでしょう。

しかし、この日はオブザーバーだったので、
その様子を黙って見ていました。

「女の子もドリルで穴を空ける作業をやってみたいんじゃないかな。」
そう思っていたときに、男の子が女の子に声をかけました。



「○○ちゃん、やる?」

声をかけられた女の子たちは、恐る恐る手を伸ばしてドリルを受け取ります。
地域のおじさんの手助けで、なんとか穴を空けることが出来ました。

しかし、その作業はその女の子たちにはあまり向いていなかったようで、
また元の役割分担に戻って、男の子はドリル、女の子は木づちの作業を続けました。

それぞれに、自分がやっている作業が面白いらしく、
おしゃべりをしながら、終始楽しそうに作業をしていました。

そんなこんなで、気づいてみると
いつの間にか全ての班の作業を終わっていました。

たくさんあった原木の全てに種コマが打ち込まれ、
一年間寝かせるために、綺麗に一箇所に積み重ねられています。

その日の予定では、2単位時間(45分×2)を設定していたのですが、
子どもたちの作業はとても早く終わり、
40分ぐらい時間が余ってしまいました。

教室に帰って振り返りを書く時間を取ることが出来たのです。

どうしてこれだけ早く終わらせることが出来たのでしょうか。
子どもたちが楽しんでやっていたことが一つの理由でもあるでしょうが、
大きな理由は、自分が好きな仕事を自分たちで選んでやっていたということです。

教師が勝手に役割分担を決めたのではなく、
「want to」で自然発生的にできた役割だったのです。
必然的に、自分が得意な作業をやることになりました。

その結果、予定の半分の時間で作業が終わったのです。

教師が「教育的配慮」という大義名分のもと、
子どもたちのためにと思っていることが、
実はそうではないこともある。
ということを目の当たりにした体験でした。

それにしても、たくさんの準備をして下さって、
子どもたちに楽しい体験を提供して下さった、
林業研究会のみなさんに感謝です。



-コーチング, 教育

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